本日,仏陀の誕生日でした。仏教では,誕生日はめでたい祝いの日ではないそうです。なぜかというと,この世に生をうけるということは,苦行のはじまりだからです。苦とは,四苦八苦のことですよね。四苦とは,「生きる・老いる・病(やまい)・死ぬ」,八苦とは,前述の四苦にさらに4つの苦を加えたもの・・・・・一つが愛別離苦で,あとは・・・う~ん,忘れてしまいました。調べておこうっと。四苦は中学生の時に聴いたさだまさしの「防人の歌」の歌詞で覚えました(あ,年齢的に,リアルタイムじゃないですよ笑)。
仏教では,祝いの日ではないけれども,この世に生まれてきて出会い,縁を持てたことを「喜ぶ」のだそうです。ですから,「おめでとう」ではなく,「ありがとう」という言葉がしっくりくる気がしますね。
日本人って,まあ正確にいうと無神論者が多いと思うのですが,最も関わりが深い宗教って仏教でしょ。なのに「クリスマスはあんなに盛り上がって,花祭りは盛り上がらないのは,薄情だ!」と思っておりまして,私は,仏陀の誕生日も大事にする!!と心に決めております(笑)。
だから,今日は,ケーキを焼きました。「洋菓子かいっ!」とつっこまれそうですが,じゃあ,何がいいの?インド料理? おそらく仏陀は,そんなことにはこだわりません。花祭りの飲食ね・・・甘茶は有名ですが,調べてみたらタケノコ(旬のものですし,ぐんぐん伸びるから)などが出てきました。まあ,これも,仏陀が言ったことじゃないよね。のちの日本人信者が考えたことでしょう。
久々に,普通のショートケーキを作ってみました。ふつうのシンプルなケーキが食べたかったのね,私がだけど。製菓衛生師免許を取得するための勉強の時には,凝った菓子ばかり作っていたから(苦行),こういうケーキがすごくラクに感じます(家で食べるレベルならね)。こんなにラクならこれからしょっちゅう作ろう!!
もうちょっとね、デコレーションをおしゃれな感じにできたかなと思うのだけれど・・・実はね,中心部分,仏陀の螺髪(らほつ)をイメージしました(笑)。いや,これ,さすがに叱られるかな?でも,仏陀は怒んないと思うのよね。こんなことにはこだわらないはずよ,仏陀さまは!!
私は,シンプルに素材の味を楽しみたいので,今回,バニラエッセンスをわざとに入れませんでした。持ち運びもしないから,螺髪以外のクリームの泡立てもゆるめに・・・。そうしたらね・・・くどくないし,ほわほわしているしで,すごく美味しくて,飽きずにぱくぱく食べちゃって・・・これは,太るわ。太りたくなきゃ,クリームはしっかり泡立てて,バニラエッセンスも大量に投与すべし(笑)。
さて,発酵の話が何にも出てこない・・・。すみません。ケーキに発酵食品使っていません。バターも発酵バターでなく,普通のバター(とは言っても,グラスフェッドバターと言って,牧草だけを食べて育った放牧牛のミルクでつくられたバター)です。
このブログには,発酵と関係ない話題は書かないと決めているので,ここからこじつけタイムです(笑)。
仏陀とからめまして・・・。お寺の話からの納豆の話。
寺納豆
寺納豆ってご存じですか?塩辛納豆とか浜納豆とも言います。納豆といっても,私たちがよく知っているあのネバネバした糸を引く糸引き納豆とは全く違ったものです。共通点は原料が大豆で発酵食品ということくらいでしょうか。
糸引き納豆は,大豆に納豆菌が繁殖したものです。
それに対して,寺納豆の原料は,大豆と麦と塩で,そこに納豆菌ではなく,麹菌を繁殖させています。
ここで,発酵に詳しい方なら,あれ?と思いませんか?そう,材料が「味噌と同じ」なのです。知らない人が食べたら,これを誰も納豆とは思わないでしょう。そう,味も味噌っぽいのです!!中国から伝わったので中国の味噌「豆鼓(トウチ)」に似ています。米味噌とか麦味噌ではなく,八丁味噌(豆味噌)によく似ている感じがします!!だから,ばくばくたくさん食べるのではなく,お茶うけや,酒の肴に,そして調味料として使います。
寺でつくられるから寺納豆。もともと,肉を食べないお坊さんの保存食としてつくられたものです。貴重なタンパク源ですね。
写真は,寺納豆の中でも有名な大徳寺納豆です。今日は,これもちょっと舐めながら日本酒をいただきました。『聖☆おにいさん』観ながらね。
渋みや酸味もあって,味わっているうちに,だんだんハマってきます。
ということで,私なりの花祭りの過ごし方でした。ちなみに,仏陀の誕生日もちゃんとイベントをするという芸人の小籔さんは(以前,その話を聞いて「わ!同じ考え!!」とテレビに向かって拍手しました!!),今日は,増上寺に行かれたそうですよ。