スウェーデンでは、お茶やコーヒーなどと一緒にお菓子をつまみながら仲間で愉しむ時間を「fika(フィーカ)」と言います。
で、今日は、朝、家の中から窓の外の雪で真っ白な世界を見た途端、気分は北欧。だから、午後から、友人がきて、一緒にお茶をする時間は、なんだかfikaな気分でした。
午前中に焼いたレモンケーキと紅茶でfikaを楽しみました。fikaの語源は、kaffi(コーヒー)から来ているそうですが、レモンケーキには、やはり、コーヒーじゃなく紅茶よね。
レモンの風味強めのパウンドケーキ。
pound cake(パウンドケーキ)の語源は、小麦粉・卵・バター・砂糖を1pound(1ポンド) ずつ使うことからきています。
フランス語だと、quatre-quarts(カトルカール)と言います。「quatre」とは4、「quarts」とは4分の1のことで、4つの材料(小麦粉・卵・バター・砂糖)を、ケーキの全分量の1/4ずつ使うことを意味します。
最近のパウンドケーキには、ベーキングパウダーを入れるレシピもありますが、私は、ふわふわしたパウンドケーキは好きではありません。
今回は、ずっしりとしていて、それでいて重すぎず、レモン風味も強めなケーキを思い描いて、基本の分量を大事にしつつアーモンドプードルも加えたりして微調整して作りました。レモンも酸味のために果汁を加えるのはもちろんのこと、香りのために皮を擦ったものに加え、歯応えと苦味のために刻んだものも加えました。もちろん皮を使うときは、国産レモンを使用しています。
この調整が、最高にうまくいきました!!
今まで食べたどんなレモンケーキよりも美味しかった!!!自画自賛!!
本当は、出来立てよりも、1〜3日寝かせた方が、味が馴染んでもっと美味しくなるんだけどね。
忘れないうちにまた作らなきゃ!!
あ、このパウンドケーキには発酵は全く関わっていません。バターも普通のバターです。発酵バターじゃないです。今回は、バターの風味よりもレモンの風味を際立たせたかったからね。
発酵オタク・菌オタクなのは間違いないのですが、なんでもかんでも見境なく発酵を絡めるわけではありません。美味しいものを作るためにそのあたりの見極めはきちんとしているつもりです。
完全発酵茶の「紅茶」
ケーキと合わせた紅茶・・・これは、一応、中国のお茶の分類からいくと完全発酵茶に入ります。と言っても微生物は関わってはいません。完全発酵茶というのは、茶葉自身が持つ酵素が最大限に働き茶葉を変化させたお茶ということです。発酵というのは、微生物が作用するものを指します。だから、正確にいうと紅茶は、発酵はしていません。
本当に微生物が関わり発酵している茶は、後発酵茶と言い、中国のプーアル茶がそうです。日本では、徳島の阿波晩茶や高知の碁石茶などがそれにあたります。
https://hacco.co/2020/08/30/毎日発酵生活〜本日は「お茶の乳酸菌!!」/
ということで、今日の午後のティータイム、な〜んにも発酵物なかったですね・・・笑。
ただ、気取ってfikaを楽しんだという話でした(笑)。
なんだかね、今日は、朝、家の中から窓の外の雪で真っ白な世界を見た途端、気分は北欧。
午前中の気分は、デンマークのhygge(ヒュッゲ)♪・・・「居心地の良い空間」とか「楽しい時間」を意味する言葉で、そういった空間や時間を大事にする習慣のこと。
で、午後からは、ティータイムだから、頭の中はスウェーデンのfika(フィーカ)になったのね。
まあ、hyggeとかfikaとか言ってみたいだけだけなんだけどね、、、実際ね、雪国ってやはり苦労が多いの。寒いと動きたくなくなるし、雪かきも大変だし、転んで怪我したり、車が埋まったり・・・。
それでも雪国ならではの良さを見つけながら生活を楽しもうとする気持ちって大事だと思ってね。ここ数年は、寒い地域だからできることを意識的にやっていたら、なんだか冬も好きになってきましたよ。ストーブの上でコトコト煮物を作ったり、雪に映えるイルミネーションを足してみたりね・・・。
そうこうしているうちに、立春! 春の足音ももうすぐ聞こえて来るかな? 冬が終わるのが惜しい気さえします・・・。
発酵研究家/発酵翻訳家/発酵料理人:土方夕暉(札幌)~発酵への探究心と発酵愛は北海道No.1!と自負(^^)/