北海道の余市町や仁木町は,昔からイチゴやサクランボ,ブルーベリー,プルーン,リンゴなど果物の栽培が盛んです。余市といえば,竹鶴政孝さんがニッカを創業させた町としても有名ですが,ウイスキーは熟成に時間がかかるため,仕込んだウイスキーから収入が得られるのは何年も後のこと。ですから,最初は,大日本果汁株式会社としてリンゴジュースやジャムなどを製造していたのだそうです。余談ですが,この会社名を短くして,日果で,ニッカウヰスキーとなったのであります。
![熟成after ニッカウヰスキー北海道余市蒸留所にて 2019夏](https://hacco.co/wp-content/uploads/2020/08/84A2E49E-5D76-4887-A45F-F8FF55486B56-scaled.jpeg)
ニッカウヰスキー北海道余市蒸留所にて 2019夏
さて,ここ余市や仁木は,なんだか数年前から賑わっておりますよ。何で賑わっているのかと申しますと,ワインです。ワイン用ブドウの栽培面積がどんどん増えて,ワイナリーも増えてきています。その第一人者ともいうべき方が,落希一郎さんで,ご夫婦で経営されているのがオチガビワイナリー(OcciGabi Winery)です。余市に行けば美味しいワインとニッカウヰスキーが飲めて,帰りに小樽に寄れば,寿司を食べながら田中酒造の日本酒が飲めるし,運河を歩きながら小樽ビールが飲める,小樽ワインだって飲めちゃう!!そんな旅行楽しいよね・・・でもね,北海道人はしないのですよ。なぜなら,小樽方面は,ひょいっと札幌から車で行く所だから。電車を使って小樽や余市に行こうという感覚がないの。
でもね,札幌からこんなに近いところで,美味しい酒が飲めるなら,そういう酒を中心とした旅行がしてみたいと,数年前から気の置けない相棒と呑兵衛ツアーをしております。札幌駅のキオスクでビールとつまみを買うところからスタートします。電車に乗り込み,指定席に座るなり,乾杯!!そんな旅行を毎年開催しておりまして,それで,最初に余市に行った年に,オチガビワイナリーの会員になりました。会員になると,ワインがもらえたり,無料でテイスティングできたり,見学できたり,ブドウの栽培・収穫体験ができたりするのです。
で,今回は,早起きして,オチガビワイナリーさんで,ブドウの収穫をしてきましたよ。今年は,コロナ禍なので,酒ツアーは断念しまして,健康的にブドウの収穫!修了後には,ランチが振る舞われます!
朝の6時過ぎに出発!!
![オチガビワイナリー ワイン 余市 発酵 札幌 土方夕暉](https://hacco.co/wp-content/uploads/2021/08/0223542A-4F84-424E-9ECD-CABF90601DB0-scaled.jpeg)
ブドウ畑 OcciGabi Winery
到着!!ああ,なんだか,こんな澄んだ空気を胸一杯吸うなんて久しぶり。気持ちいい!!
説明を聞いてさっそく収穫!!今回収穫したブドウは,クービンって言っていた気がします。
![オチガビワイナリー ワイン 余市 発酵 札幌 土方夕暉](https://hacco.co/wp-content/uploads/2021/08/AA8D28EF-21FD-425E-B328-6FDE630D3414-scaled.jpeg)
収穫作業 OcciGabi Winery
![](https://hacco.co/wp-content/uploads/2021/08/A9533082-BFCC-4D83-BBB3-F5F2D0D9A683-scaled.jpeg)
カベルネ・クービン?
![オチガビワイナリー ワイン 余市 発酵 札幌 土方夕暉](https://hacco.co/wp-content/uploads/2021/08/5BF3C578-E783-4E03-A9D5-5A42C870DC42-scaled.jpeg)
カベルネ・クービン 収穫したブドウは,このワインになるのかなあ・・・
やってみるとけっこう重労働(笑)。次の木へ次の木へと,どんどん進んでいきます。
食用のブドウの栽培は,棚仕立て(よく見る棚からブドウがぶら下がるタイプ)が一般的ですが,ワイン用のブドウって,こういうの多いですよね。↓
![オチガビワイナリー ワイン 余市 発酵 札幌 土方夕暉](https://hacco.co/wp-content/uploads/2021/08/4C47493D-FA61-473C-A6C0-BF3812753049-scaled.jpeg)
ブドウ畑 OcciGabi Winery
これは,垣根仕立てと言います。垣根仕立ては,棚仕立てよりも一樹あたりのブドウの収穫量が少なく,その分,ブドウ一粒一粒の凝集度(アミノ酸やブドウ糖などの栄養分の凝縮度)が高くなります。凝集度の高いブドウの方が,美味しいワインをつくることができるというわけですね。
![イタリア アスティ オチガビワイナリー ワイン 余市 発酵 札幌 土方夕暉](https://hacco.co/wp-content/uploads/2021/08/BA7CC1C4-4BDE-456A-B531-E5E5ED985109-scaled.jpeg)
ブドウ畑(Asti 2018冬) こちらは,イタリアの有数なワインの産地アスティ。周りは一面このようなブドウ畑。この通り,もちろん垣根仕立て(冬なので枯れていますよ)。日本でもAstiワイン販売されていますよ(モスカート・ダスティは,アルコール度数5%で発酵を止めるので,甘さが残り,お酒が苦手な人でも,とても飲みやすいワインです)。
![オチガビワイナリー ワイン 余市 発酵 札幌 土方夕暉](https://hacco.co/wp-content/uploads/2021/08/C92C01C3-FE93-41AC-88F9-81693DECEC22-scaled.jpeg)
美味しそう・・・秋の恵み! カベルネ・クービン?
垣根仕立てですので,木を挟んで相棒と向かい合わせになって作業をするので,ほぼずっとおバカなおしゃべりをしっぱなし(絶対の信頼があるので,ついついなんでも話してしまう笑)。で,ときどき,どんな味がするのか気になって食べてみたり・・・。でも,手はちゃんと動かして働きましたよ。そして,「もう疲れました~っ」と言う頃,お昼となり,ランチが振る舞われました。ワインもね!嬉しい~!!! 相棒は運転なので,私だけ飲みましたよ♡。ごめん。
![オチガビワイナリー ワイン 余市 発酵 札幌 土方夕暉](https://hacco.co/wp-content/uploads/2021/08/EFE450F4-76EF-4613-9A46-67BFD8B25599-scaled.jpeg)
労働もとい体験後のランチ!! コーヒーとデザートもつきました!美味しかったです!ごちそうさまでした!
コロナ禍で引きこもり生活が続いていた中,最高の気分転換となりました。オチガビワイナリーのみなさま,ありがとうございました!!
![](https://hacco.co/wp-content/uploads/2021/08/DFD01547-2F21-403C-817B-EFC5AA75F873-scaled.jpeg)
けっこう腰にきます・・・
あ,発酵の話を何もしていませんが,わかりますよね。ワインは発酵でできています。
ブドウの皮にはもともと酵母菌がついていて,その酵母菌がブドウの中のブドウ糖をエサにしてアルコールを出すのでワインができます。自然任せの(ブドウの皮についている)酵母菌だと安定した製造ができないので,一般的には,酵母菌は,培養しているところから購入したものを使います。酵母菌は,アルコールの他に二酸化炭素も出すので,それがスパークリングワインのシュワシュワです(安価なものは,後で二酸化炭素を注入させているものが多いです)。
帰りは,赤井川でソフトクリームを食べました。有名ですよね,赤井川のソフトクリーム!!建物が立派になっていた!!
![オチガビワイナリー ワイン 余市 発酵 札幌 土方夕暉](https://hacco.co/wp-content/uploads/2021/08/A560F30C-F7ED-4B0E-9468-07B577714E4A.jpeg)
赤井川のソフトクリーム
ああ,楽しかった!!