本日の食事にかくれた発酵は・・・
〈ゴルゴンゾーラチーズ〉と〈白ワイン〉。
え?それだけ?
いえそんなことはないのですが・・・。
おそい朝食には,カニカマ天津飯をつくりました。甘酢あんにはもちろん〈醤油〉も入っていますし,ケチャップだって発酵食品である〈酢〉がなければできません。ふわふわ玉子にするために使ったマヨネーズも〈酢〉がなければ存在しないものです。あ!!そういえばカニカマのあの赤い色素には,紅麹(ベニコウジ)菌という種類の麹菌を使っているものもあります。意外なところで麹菌が活躍しているのですね。
話は戻って〈ゴルゴンゾーラ〉。日本人にはいちばん知名度が高いブルーチーズなのではないでしょうか。
ゴルゴンゾーラチーズ
チーズは,乳酸菌による発酵とレンネット酵素によるはたらきでできますが,ブルーチーズの特徴は,そこに青カビの発酵もあるということです。私たちのようにカビに少し詳しくなってくると,「え?カビって空気好きだよね。だからカマンベースチーズの白いカビは,空気のある表面だけに繁殖しているよね。じゃあブルーチーズはなんで中に生えることができるの?」という疑問が浮かび上がります。別に,ブルーチーズの青カビだけが特殊能力をもっているわけではないのです。ブルーチーズの場合,外側から針を刺して空気の通り道をつくるなどしてチーズの中に空気が含むように作られるそうですよ。ブルーチーズのアオカビは植え付けた内部から空気の通り道をたどりながら外側に向かって繁殖していくのです。
ちなみに,ブルーチーズに使われる青カビの主なものは,ペニシリウム・グラウカムやペニシリウム・ロックフォルティーという株です。
青カビの名前は,ペニシリウム・〇〇〇となります。世界初の抗生物質であるペニシリンに使う青カビの株は,現在,ペニシリウム・クリソゲナムです(発見当初の菌株は違います)。ペニシリンについては,以下で紹介しています(2021.01.28追加↓↓↓画像クリックでリンク)。
青カビって,食べ物を美味しくしてくれるものから,人間の病気とたたかってくれるもの,はたまた餅やミカンに生える人間の身体に害を与えるものまで,様々ですね。300種類以上存在するそうですよ。奥が深いだけに,もっともっと学びたくなります。