発酵オタク・菌オタクの私は,何を見ても発酵や菌と結びつけて考えるクセがあります。
このコーナーは,私,土方が日常のなにげないところでみつけた発酵や菌をテーマに,私の脳内で広がった発酵&菌ワールドを文字におこしたものであります(けっこう自己満足のマニアックな話になることも多々です)。
今回は,後半にザワークラウトのお話しをします。
MaY MARCHE
本日,久々に,札幌の山鼻で夏季期間だけ開催されるMaY MARCHEに行って参りました。昨年は,コロナで通常のかたちでは開催されなかったので2年ぶりです。ここは,マーカス・ボスさんが開催しているマルシェです。
今では,マルシェという言葉は日本で普通に使われるようになりましたが,実は,マーカスさんのここがはじまりなのですよ。ここは,シェフや生産者の方々に調理法などを直接聞きながら買い物ができて,買うだけでなく人と人とが繋がる幸せな空間です♪
和田さんは,江別で水耕栽培をされている方です。「ぜひ,見に来て~」とのお言葉をいただいたので,ぜひ今度伺いたいです!!繋がるっ♪
空心菜を購入。これは,水につければまだ成長するとお聞きしたので,家でさっそく試しました。
MaY MARCHEで購入した野菜たち。
マーカスさんとも2年ぶりにお会いしまして,「お久しぶり~!!!」と肘タッチ!!マーカスさんのつくる料理は,本当に美味しくて大大尊敬の方なのですが,とてもフレンドリーでチャーミング♪
マーカスさんには,私が教員時代に副読本(3・4年生の地域ごとの社会科の教科書)づくりでとてもお世話になりました。
副読本の全面改定のときには,教育委員会から1本釣りで担当者が集められて制作にとりかかります。これがね本当大変なの。最後に関わったのが,5年生を担任していたときで,41人学級でマックス超えの人数のときだった。夜8時とか9時に通常の業務を急いで終わらせて,家事をこなして,夜10時頃から朝4時とか5時とか6時まで家で副読本の作業(無給ですよ)。1~2時間仮眠をとって学校へみたいな・・・。意識朦朧・・・これでクラスの子が怪我したとかなんとかあっても担任の不注意で責められて・・・となるんだよね,どうか何事もありませんようにと祈ったね(教職を離れた身だからこそ,今もがんばっている先生方の代わりにその忙しさ・大変さを広く知らせたいと思うよ)。
マーカスさんの取材のときは,確か,他の先生に自分のクラスを任せて出かけたのを覚えています。かわいい子どもたちが,「先生はやく帰ってきてね~」と送り出してくれたなあ。マーカスさんには,快く協力していただいて,取材もとても楽しかったです。
そのときのゲラのデータをみつけた~!!私は,農業単元担当で,割り当てられた単元カラーはピンクだったので,マーカスさんのマルシェの色とりどりの野菜の写真が映えないなあと思ったものです(笑)。
さて,もう私は,教員ではありませんから,今回,マーカスさんとのおしゃべりでは,発酵のことをいろいろと。マーカスさんはドイツの方なので,ザワークラウトのこととかね。
ザワークラウト
ドイツのキャベツの漬け物です。札幌人は,意外とこのザワークラウトと出会う機会が多いのではないかと思いますよ。札幌とドイツのミュンヘンとは姉妹都市なので,毎年クリスマスシーズンで大通公園で開催されるミュンヘン市やその他のイベントの料理でウインナーやソーセージの横にこのザワークラウトが必ず添えてありますよね。
これは,酸味のあるキャベツの漬け物です。日本の漬け物もだんだん酸っぱくなっていきますよね。それと同じ原理ですが,日本人は,酸っぱくなった漬け物を嫌いますが,ザワークラウトは酸っぱい状態が完成形です。
この酸味は,乳酸菌が乳酸を出したことによる酸味です。キャベツにもともとついている乳酸菌を生かして,発酵させるのです。強い酸というのは,他の雑菌を寄せつけません。だから腐敗防止になり,保存性が高まるのです。酸っぱくなったことで,長期保存可能になるのです。
ザワークラウトの材料は,キャベツと塩だけ。空気に触れさせないことが大事!!
これは,発酵途中のザワークラウト↓。この泡泡は,乳酸菌が出した二酸化炭素です。仕込んで2~3日で,大量の二酸化炭素を放出します。耳を近づけるとシュワシュワが聞こえてきますよ。
この↑完成形の写真が見当たらなかったのですが,やっと見つけたのは,講座で提供したザワークラウト↓。
乳酸菌を摂取する手段は,ヨーグルトだけではないんですよ。ザワークラウト・本格キムチ・日本のお漬け物(浅漬けには乳酸菌はいません)・糠漬けなどからもたくさん取り入れることができます。あ,これ↓にも乳酸菌たくさんです。
これは,滋賀県の強力なニオイの鮒寿司。まあ,これは,クセだけでなく塩味も強いので,たくさん食べることはできないですが(笑)。
乳酸菌は,あなたの腸の中にもいるし,あなたの部屋にもあちこちに潜んでいますよ。私たちは,いつも菌と共存しているのですね。よく「生きて腸に届く乳酸菌」とかいうタイプの乳酸菌の中には,人の腸から取りだして培養したものだったりもしますしね。いちばん私たちが親しんでいる菌かもしれませんね。
さてさて,買ってきた野菜は,明日料理したいと思いますよ。