なんでも発酵!!~金メダルをかじる市長・・・汚さは肛門以上です!!

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発酵オタク・菌オタクの私は,何を見ても発酵や菌と結びつけて考えるクセがあります。

このコーナーは,私,土方が日常のなにげないところでみつけた発酵や菌をテーマに,私の脳内で広がった発酵&菌ワールドを文字におこしたものであります(けっこう自己満足のマニアックな話になることも多々です)。

今回は,口の中は菌だらけというお話。なぜって・・・?

 

人の宝物に汚物(唾液)をつけるなんて!!!

今,どこぞの有名な市長(今更あいまいにする必要ないね・・・名古屋市の河村市長!!)が,金メダリストの金メダルをかじったということで非難囂々ですね。

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金の指輪。見ての通り,傷もついているし歪んじゃっているよね。それだけ金は柔らかいということ。(祖母の形見)

この状況を自分に置き換えてみよう。

オリンピックの金メダルは無理なので・・・とてもとても大切な人から金の指輪をもらったことにしよう。婚約指輪でもいいさ。大切な人からの贈り物なので,他には代え難い宝物だ。金は柔らかいからと傷つかないように大事に大事に扱っていた。ときどき眺めては,嬉しくて愛おしくて指輪にチュッチュしてた。あるとき,それを見ていたあかの他人のおじさんに,「素敵な指輪だね。ちょっと見せて」と言われてしぶしぶ渡したら,びっくりなことに口の中に入れられて,しかもガリッて歯があたる音までして,笑顔で返された。

これを変態行為と呼ばずになんと呼ぶのか?指輪だって大ショックなのに,人生をかけて獲った金メダルだよ。金はやわらかいからね,傷もついちゃうんだよ。金メダルはメッキだから剥げる心配だってある。それに,まだ指輪なら洗剤をつけてキレイに汚物(唾液)を洗い流すことはできる。でも,首にかけるリボンの部分も彼の口に入っていたよ。金属じゃないからその部分は洗ったらよれっとなっちゃうよね。いつかは,よれっとなるけれど,まだもらいたてのキレイなものが,そんな理由でよれてしまうなんて・・・。しかも,一番の嬉しいものだったはずが,一瞬にして眺める度に,おぞましい映像がフラッシュバックするものになってしまったの。ああ,あああ,あああああ~~(発狂)!!!。

あまりにも衝撃的な映像だったために,前置きが長くなってしまったが,発酵・菌オタクの私が,ここから何を話したいかというと,口の中には,菌がたくさんいますよということ。

 

口の中の汚さは,肛門レベル

はっきり言って,口の中は汚い!!!どれくらい汚いかって!それは,肛門と同じレベル,もしくはそれ以上!しかも,年齢が上がるにつれて,唾液の量も減るから菌が流れず,増量!!

生徒さんにもよく言うの。食べ物を長期保存したかったら,ぜったい,口をつけた箸で保存したい食品に触れてはだめだと。瓶の「なめ茸」とか「海苔の佃煮」とかね,ご飯食べながら足りなくなったらその箸で取り出したくなるけれど,そのときに食べきっちゃうならいいけれど,また冷蔵庫に戻して保存したいのならだめよ!!!口の中の菌が瓶に入ったら,一気に,瓶の中で増殖して食品の腐敗をはやめさせるからってね。だから,私は,自分しか食べないものでも,瓶から取り出すための箸やスプーンは別のものを使うし,作ったおかずでもこんなに食べられないと思ったら,口をつけるより前に,別の皿によけておくの。自分の唾液ですら,翌日それがついたものは食べたくない。自分の身体の中から出た唾液そのものを汚いと感じているのではなく,汚いのは,唾液と一緒に排出されたおびただしい数の生きた菌よ。菌がその食べ物の中でうじゃうじゃ増殖していると思ったら気持ち悪い。

さて,気持ち悪いを連呼しておりますが,口の中にはどれくらいの菌が存在するのか?どんな菌がいるのか?

 

口の中の細菌数

・細菌の種類・・・300~700種類

・細菌の数・・・1000億~1兆個(しっかり磨いている人と全く磨かない人で差がある)

・1mLの唾液の中の細菌数・・・1億個

・1gの歯垢(しこう=プラーク)の中の細菌数・・・1000億個

糞便1gあたりより,歯垢1gあたりの細菌の方が多いという。

これだけのものすごい数の菌が住みついているのだ。メダルをかじっただけでも,ものすごい量の細菌がそのメダルにつくことはわかるだろう。金メダルかじり事件で,「そんなことで大騒ぎしなくても・・・悪気はないんだし・・・」と擁護している方,「そんなことで」とか「悪気はない」って・・・自分の唾液は他人にとっては嫌なものという認識をせずに生きてきたということかな?河村市長も擁護している人も。拭かずにそのまま返しているんだからそうだよね。この類いの方々は,他人にハンカチを貸して,それで肛門をふかれてそのまま返されても別にいいってことだ。うん,大丈夫,大丈夫,肛門のほうがまだきれいだからね。すばらしい心の広さ(拍手!!)。

 

口の中の細菌の種類

カンジタ菌・肺炎桿菌・黄色ブドウ球菌・緑膿菌・インフルエンザ菌・・・。挙げたのはすべて病気を引き起こす菌。でもそう簡単に病気にならないのは,私たちには免疫力があるから。もちろん腸内環境と同じように,良い菌もいるし,日和見的な菌もいる。

虫歯をつくるミュータンス菌(俗称:虫歯菌)というのもいるね。全部の菌の話はむりなので,今回は,このミュータンス菌の話をしましょうか。

 

大人しだいで子どもの虫歯は防げる

ミュータンス菌は,生まれたての赤ちゃんの口の中にはいません。実は,お母さんが虫歯の場合,その赤ちゃんはのちのち虫歯になる確率が高いそうです。そう,このミュータンス菌は,虫歯の人からもらう菌なのです。赤ちゃんが食べるものってお母さんがかみ砕いてからあげたりするでしょ。かわいくてチュウもするしね。それで感染するのです。ミュータンス菌は硬いところが好きなので,乳歯が生える前までは,赤ちゃんの口の中に入ってきても住み着ける場所がないので生きられません。でも乳歯が生えてきたら,そこに住み着きます。でも,3歳くらいまでにこのミュータンス菌をもらわなければ,その子どもは,その後も虫歯になりにくいということがわかっています。だからそれを知っている最近のお母さんは,かみ砕いてあげたりはしないですよね。せっかく子どものためにそんな風に気をつけていても,孫かわいさにチュウする祖父母に,お母さんはストレスをためているかもしれません。自分の親になら「やめて~」と鬼の形相でやめさせるでしょうが,お姑さんに言えるかな?これは,おじいちゃんおばあちゃんの方が気をつけてあげてほしいですね。お嫁さん、腹の中にえくりかえっているかもしれませんよ。かわいい孫を見せに来てくれないのは,本当は,そんな理由かも・・・。

 

ミュータンス菌の好物は甘い物

よく,甘い物を食べてそのまま眠っちゃったりすると虫歯になると言いますよね。乳幼児期にアメをよく食べている子って虫歯になっていませんか?なぜなら,ミュータンス菌の好物は,甘い物だからです。発酵菌とよく似ていますね。乳酸菌や酵母菌,酢酸菌も甘いもの大好きですから。でもね,ミュータンス菌は人間にとっては,害のある菌ですので,甘い物を食べすぎないようにして,歯磨きもしっかりすることが大事ですね。乳幼児にそれはできないから,そこは親のがんばり次第です。私は,どこでもすぐに寝ちゃう子だったので,歯を磨かないで寝そうになると,母にたたき起こされたし,それでも起きない場合は,母が歯ブラシと水が入ったコップ(口ゆすぎ用)と入っていないコップ(ゆすいだ水を吐き出す用)を持ってやってきて,その場で歯をゴシゴシ磨かれたものです。おかげで,ず~っと虫歯は無く過ごしてきましたよ。感謝です。

 

最後に

菌が汚い汚いと言ってしまいましたが,私は,愛菌家ですよ。菌のことが知りたくてしょうがないし,菌のことばかり考えている。私たちは,菌と共存して生きているのです。人間にとって悪い菌と言われているものだっていないとダメなの。人間には悪くても他にとっては有用だったり,たとえば私たちの腸内の悪玉菌と呼ばれている嫌われ者の菌は,実は毎日病原菌と戦ってくれている居ないと困る大事なかわいい奴なのよ。増えすぎるのはまずいけど。

だからといってね,人の大事なものをかじるなんてことは絶対に許されないから!!肛門につけるのと同罪,もしくはそれ以上だからね!!!覚えておいて!!!!!