なんでも発酵!!~洗濯洗剤の酵素って・・・

それぞれの白色の風合いはきちんと保たれつつ黄ばみは落ちましたよ

発酵オタクの私は,何を見ても発酵と結びつけて考えるクセがあります。

このコーナーは,私,土方が日常のなにげないところでみつけた発酵をテーマに,私の脳内で広がった発酵ワールドを文字におこしたものであります(けっこう自己満足のマニアックな話になることも多々です)。

本日は,洗濯洗剤の酵素など・・・とりとめない洗濯にまつわるお話・・・。

私は,洗濯がけっこう好きです。いや,洗濯が好きというより,目に見えない嫌な菌で覆われたものを身につけることに耐えられないからすぐ洗いたくなる・・・という方が正解かもしれません。だからけっこう神経質かと思うくらい洗濯はよくします。

それでもですね,白物ってだんだんと黄ばんでくるんですよね。私は白シャツや白ブラウスが好きで,かなりの頻度で着るので,持っている枚数も多いです。みなさんは,「洗ったときはきれいだったのに,それをクローゼットに入れておいて,しばらくして着ようと思ったら全体的に黄ばんでいた」っていうこと,ないですか? タオルやふきん類だと,すぐ塩素系の漂白剤につけ置きしちゃうんだけど,白ブラウスだと,白とはいっても微妙な色の風合いがありますよね。ちょっとクリームに近いとか,グレーがかっているとか。だから塩素系は使えないのです。

何枚か黄ばみが気になっていたものがあったので,今日は,まとめて白シャツ・白ブラウス洗い日に決めました。クローゼットから気になった白物を取り出して,徹底的にお洗濯!!ここで登場!酸素系漂白剤。色物に使えるし,塩素系より,生地にダメージを与えません。そして,液体より粉の方がよく効くというのも聞き,わざわざ粉を買ってきました。

いざ!と思ったのですが,疑問が・・・。これ,いきなりつけ置きして良いのか?黄ばんだということは,脂とかタンパク質成分が酸化したということでしょ?まず,その汚れを分解することが先なのでは・・・!

はい!登場!脂・油の分解は,なんと言っても台所洗剤でしょ!分解しやすいようぬるま湯につけながら台所洗剤でまず手洗い。

台所洗剤

我が家で使用しているごく一般的な台所洗剤

そして,タンパク質分解といえば,はい,出ました!!タンパク質分解酵素プロテアーゼ!!そう!麹菌がたくさん出してくれる酵素です!!麹につけたお肉がやわらかくなるのは,麹菌が出すこの酵素のおかげです!だからって,冷蔵庫にある麹を洗濯に使うのはもったいない。でも大丈夫,この酵素は,ちゃんといつもの洗濯洗剤に入っております!よく聞くでしょ!? 洗剤のCMで「酵素パワーで汚れを分解!!」って文句。洗濯洗剤の表示を見てみて下さい。ちゃんと「酵素」って書いてありますから。今日は,この酵素がいつも以上に活性しやすいように,水ではなく温度を高くしてあげてお湯(40℃くらい)に洗濯洗剤を入れて混ぜて,洗濯物を投入してつけ置き。酵素さん,好きな温度にしてあげたんだからがんばって汚れを分解してね!ちなみに酵素は英語で言うとenzyme(エンザイム)です。補酵素はcoenzyme(コエンザイム)。聞いたことあるでしょ?

洗濯洗剤の成分表示「酵素」

我が家で使用しているごく一般的な洗濯洗剤の成分表示 「酵素」入ってます!!

しばし放置し,満を持して,買ってきた酸素系漂白剤(粉)の投入。おお~シュワシュワいってる~。

酸素系漂白剤(粉)

購入した粉の酸素系漂白剤

そうして,私の知識をフル動員して,終わりました!!白物オンパレード洗濯!!

けっこう大変だったけれど,やっぱりきれいになると気持ちよくって,うれしいね。

それぞれの白色の風合いはきちんと保たれつつ黄ばみは落ちましたよ

それぞれの白色の風合いはきちんと保たれつつ黄ばみは落ちましたよ

ちなみに,洗濯洗剤に入っている酵素には,前述した「タンパク質分解酵素のプロテアーゼ」だけでなく,「脂質分解酵素のリパーゼ」や「炭水化物分解酵素のアミラーゼ」などもあります(どのメーカーがどんな酵素を配合しているかは不明です)。ちなみに,この酵素は,私たちも体内に持っています。そう,食べたものを分解するための消化酵素と同じです。

洗剤に配合されている酵素は,枯草菌などの微生物を培養して取り出しているそうですよ。

洗濯にも菌がかかわっているとはね・・・!!