昨日は,街に出ていて,ランチでアジアン料理屋さんに入り,タイカレーを食べました。タイカレーは自分でもときどき作ります。食べながらタイ料理にナンプラーって欠かせないよなあ,なんて考えていました。

タイのこの手のカレーにはたいていナンプラーが入っている
タイカレーの味の特徴は,ココナッツとナンプラーですよね。
ナンプラーはタイの発酵調味料「魚醤」です。これを少し加えるか加えないかでぜんぜんコクと風味が違ってきます。旨味がいっぱいなんです。
日本にも魚醤はたくさんありますよ。秋田のしょっつるは有名ですね。
材料を見てみると,いたってシンプルなことに気付きます。

原材料はシンプル
そう,魚と塩があればできるのです。塩に魚を漬けて出てきた汁が魚醤。でもそこに発酵・熟成の期間があるから旨味が増した汁になるのです。
魚の身はタンパク質ですよね。タンパク質はアミノ酸が結合してできています。そのタンパク質が,魚自身が持っている酵素(酵素はハサミ✂だと思ってください)や場合によっては発酵菌による作用により,分解されて一つ一つのアミノ酸になるからそれを私たちは旨味として感じられるようになるのです。
醤(ジャン・ひしお)の定義はいろいろありますが,大ざっぱに言って「何かを塩に漬けて発酵させてできた調味料」とすると,
魚が原料だと魚醤/肉だと肉醤/穀物だと穀醤(現代の醤油はコレ)となります。
一般的に魚や肉の方が,穀物よりもタンパク質が多いので,旨味の多い醤ができます。
それぞれの醤の特徴を知り,それを生かした使い方ができると,料理がワンランクUPしますね!

醤いろいろ
発酵研究家/発酵翻訳家/発酵料理人:土方夕暉(札幌)~発酵への探究心と発酵愛は北海道No.1!と自負(^^)/