毎日発酵生活!!~明日は桃の節句・・・桜餅を作りました

桜餅 桜の葉 クマリン 発酵 札幌 土方夕暉

明日は,桃の節句です。

今日は昼頃から予定が詰まっていてその準備もあったのですが,桜餅も作りたかったので,早めに起きてがんばりました。

桜餅って,関東関西とでは,全く違いますよね。それで,なぜか北海道は関東のほうが近いのに,関西風なのですよね。

餅部分は,関西風は道明寺粉関東風は小麦粉ですよね,確か・・・。

私は餅の中でも,桜餅が特に好きです。あの桜の葉の塩味と香りももちん欠かせない要素ですが,道明寺粉の餅の食感が大好きなのです。

 

道明寺粉

大好き!と言いつつも,あらためて道明寺粉ってどんなものだったかな?製菓衛生師試験の勉強で,和菓子に使う米粉の種類(羽二重粉・白玉粉・餅粉・牛皮・上新粉・上用粉・焼みじん粉・手焼きみじん粉・上早粉・道明寺粉・上南粉・早並粉・うるち上南粉・・・)とその違いを必死で頭に入れたのですが,はい,すっかり忘れました(笑)。糯米(もちまい)なのか粳米(うるちまい)なのか,生のままなのか糊化させる(加熱して糊状になること)のか,粒は大きいのか小さいのかで変わるんですよね。

道明寺粉ってなんだっけ?

道明寺粉ってなんだっけ?

テキストをあらためて読みかえし,整理しましたところ,道明寺粉は,「糊化した糯米で,粒は大きめ」だということがわかりました。いや,かつてはわかっていたはずなのに・・・。

 

桜の葉の塩漬け

道明寺粉の話ばかりしていますが,私が,説明したかったのは,本当は,桜の葉のほうでした。道明寺粉と発酵は無縁ですからね。

桜餅の葉は,「大島桜」の葉を塩漬けにしたものです。これは自分でも作れます。

桜の葉を塩漬けすることによって発酵し,酵素の作用によって葉の中の成分が変わり「クマリン」というあの独特な香り成分が生じるのです。発酵とはいっても,発酵菌が関わっているのではなく,ここでは酵素作用(ハサミの作用)のことを発酵と言っています。生きている桜の葉の中では,クマリン酸配糖体という形で糖分子と結合して存在しますが,収穫後に破砕したり塩漬けしたりするなどして細胞が壊れることによって,葉の中に潜んでいた酵素と出会い,分解され,クマリンとなります。酵素作用によってはじめてあの独特な香りが生まれるのですね。

ひょっとしたら,乳酸発酵もしているかもしれませんが,乳酸菌が生きるには,塩分が高すぎで無理なのではないかなあ・・・。

桜餅 桜の葉 クマリン 発酵 札幌 土方夕暉

北海道の桜餅は関西風

けっこう上手に美味しくできました。でも,好みとしては,もう少し大きめの粒の道明寺粉の方が好きです。この粒の大きさの道明寺粉しか手に入らなかったので仕方ないですね。

酸味と野性味のある阿波晩茶と一緒にいただきました。阿波晩茶酸味乳酸発酵によるものです。これもまた葉を漬けてつくる茶です。漬けると言っても,桜餅の葉と違いもちろん塩は加えませんよ。

阿波晩茶桜餅,絶妙に合いました!!ごちそうさまでした。